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世界でつくられている塩のもっとも多い原料は岩塩ですが、海に囲まれた日本では、はるか昔から海塩を原料にした塩を使用してきました。塩づくりは、かん水という高濃度の塩水をつくるところから始まります。イオン膜などさまざまな技術を活用して効率よくかん水がつくられるようになった現在もなお、天日や薪を使い、古来からの伝統製法で塩づくりを行うつくり手がいます。じっくりと海水を濃縮してつくられる塩は、その海で採れたミネラルをそのまま含み、塩味だけでない柔らかな味わいを持ちます。海の恵みが閉じ込められた、日本各地の塩を揃えました。
んまか塩の元となる海水は、上五島本島と頭ヶ島の間の海峡で汲み上げられます。潮流が激しく、上げ潮時には大量の海水がなだれ混むことで、新鮮な海水で満たされています。風や日光を生かして数日かけて海水を濃縮させたあと、薪の火力を利用して海塩をつくっています。結晶を壊さないために沸騰させずじっくりと煮詰めることで、軽くて美しく、優しい口あたりが魅力のまろやかな塩に。